〈人類補完機構〉未来史中、最大のイベントである〈人間の再発見〉期の珠玉の7短篇を収録する短篇全集・第二弾
「スキャナーに生きがいはない 」に続く第二弾です。第一弾を先に読んでいたので、第一弾よりは世界に入り込みやすかった。短篇毎の順序は気にしない事。全体のテーマは〈人間の再発見〉。これは難しいですね。苦しみ、哀しみ、悲しみ、病、危険、悲嘆から解放された世界。逆に実は管理社会である。何を人間の幸せとするか?ですね。
いくつかを簡単に紹介。「クラウン・タウンの死婦人」ジャンヌ・ダルクものです。テーマはキリスト教的。途中が平坦で退屈気味でした。「ママ・ヒットンのかわゆいキットンたち」主人公の盗賊に感情移入できない。ママ・ヒットン頑張れだった。盗賊の追いつめ方と負わせた借金。面白かった。表題作「アルファ・ラルファ大通り」。〈人間の再発見〉の混乱期、もしくは過渡期。人類補完機構の保護下にある二人が、それ以外の地域にちょっと出掛けたら…。当たり前の事が当たり前でない現実。主人公は愚かにみえるけれど、自分が同じ立場に置かれたら…。
第三弾は「三惑星の探求」。近日発売です。
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