2010年5月4日火曜日

イブン・ジュバイルの旅行記 (講談社学術文庫)

イブン・ジュバイル著 藤本勝次・池田修訳
ムスリムの巡礼旅行記。

 神様讃える文章を除いたら、本文が1/3位減りそうだ (笑)。著者がムスリムだから仕方ないけど。千夜一夜物語もそんな感じだったし。とにかくスルターンが超善人扱い。フランクは豚。著者は十字軍のすぐ後くらいに生まれたようだから仕方ないか。キリストやモーゼが讃えられているのに驚いた。預言者だから当たり前なのだが、どうしても十字軍とか頭に浮かんでしまい敵と受け取ってしまう。あくまで敵はキリスト教なんだ。
 旅の行程は面白いのだけど、建物の描写は退屈というか、わけが分からなくなる。実物の写真見ないとわからない。 とにかくどの建物も素晴らしい事は分かった。そして商人がたくましいことも。戦争中も行き来があるのか。