2010年5月12日水曜日

遠野物語 山の人生 (岩波文庫)

柳田国男著
有名な「遠野物語」と山人についての考察。

 簡単に人を殺していたんだな、と。山人は大きな猿と思って怖くて鉄砲を撃ったのだろうけど、それだけではないのでは?とちょっと疑ったり。赤ん坊も恐らく奇形だったので悲観してというのもあるだろうけど、でも歯が生えてたからってそれだけで…。時代が違うといえばそれまでだし、私も自分とは明らかに違う人間の形をしていても、そうとは看做せない者がいたら防御するだろう。でもね…。
 何百歳という長寿を名乗る人の考察には納得。彼等の話すのが「平家物語」「義経記」等有名な話で暗記していたから田舎の人は信じてしまったと。ありえるかも。こういうの今もあるのでは?他、神隠しについての考察なども面白かった。
 柳田国男の著作は前に読んだ本がすごく嫌な感じだったのだが、この作品は普通に面白かった。