2010年4月16日金曜日

ブラウン神父の童心 (創元推理文庫)

G・K・チェスタトン著 中村保男訳
神父さんが様々な事件を解決していく。

 うーん…。神父さんが主人公なのは分かっていたけど、何というか全編が "カトリック以外は糞" みたいな偏見で貫かれているとは思わなかった。内容は面白いだけに残念。シリーズ物を買うときは必ず一冊買って読んでから続きは買うようにしよう…。私から私への約束だ。
 一話目に出てきたヴァランタンが二話目で死んでしまったのに驚いた。てっきり相棒役となっていくのかと思っていたから。元盗賊フランボウが相棒となるのだが、この人探偵になったとたん灰汁がなくなった。よく漫画で、敵のときはやたら強かったのに味方になったとたん弱くなるパターンがあるが、そういう感じ。推理ものとしては、ちょっと強引では?と思うところ多々あり。あと私みたいな推理ダメダメでも展開が読めてしまう…。この作品は後続のミステリーの基礎というか影響を与える基となっているのだから仕方ないか。古典なのだから。でも、面白さと雰囲気の良さに引っ張られて読むことができた。うん、面白いんだけどね…。