ユーゴー著 豊島与志雄訳
死刑囚の死ぬ瞬間までの苦悶を描く。
で、この人何したの?たぶん著者は死刑囚の苦悶を描きたいのであって、犯罪はどうでもいいのかもしれないけど、その犯罪によって印象変わる。死刑が恐い、残されたものの事を思うなら殺人なんてしなければ良かった、もっとうまくやればよかったのに。人為的に命を奪う死刑制度というけど、この死刑囚も人為的に人の命を奪ったんだよね。殺された人を天命というなら、死刑も天命では?これを読んで思ったのが、秋葉原の大量殺人の犯人の加藤って人の弁論(でいいのかな) 。自分が可哀相で仕方ないといったふうな印象を持ったのだけど、それとこの作品は重なった。
別に死刑賛成というわけでもない、教育等の必要もあるだろうし、見世物なんてとんでもない。でも、運命を変えられる被害者とその家族は置いといて、大切なのは常に犯罪者ですね、と。ようは片一方のみを描く、こういう作品には腹が立つということです。