2010年8月1日日曜日

ガニメデの優しい巨人 (創元SF文庫)

ジェイムズ・P・ホーガン著 池 央耿訳
突如ガニメデに現れた宇宙船。そこから現れたのは、二千五百万年の旅を経たガニメアンたちであった。「星を継ぐもの」の続編。

 「星を継ぐもの」が面白かったので、続編を買ってしまった。期待した通り面白い。前作で推論とされていた部分が解明されている。ルナリアンについては謎を残したまま、これは次巻かな。前巻もそうだったのだけど、悪人がいない。臆病な人、懐疑的な人がぽつぽつオマケ程度にでてくるけど、悪人というわけではないし。どのような作品でもでてくるドロドロとした部分が描かれていない。異星人とのコンタクトとしては理想的な形。人間とガニメアンを比較しての批判等があるけど、強烈というわけではない。登場人物の行動よりも議論に重きが置かれていて、それが面白い。ゾラック、ちょっと万能過ぎ。こういうコンピュータはどうしても「2001年宇宙の旅」のHALと比較してしまう。最後、ダンチェッカーが前作同様おいしいところを持っていきました。