気谷誠著
挿絵の入った豪華本の歴史について。後半蔵書票について。
ブランデーかウイスキーをちびちびやりながら読みたい一冊。特に知識は必要ない。この本自体が蘊蓄本だし。とても丁寧な文章で綴られている。しかし、なんというか愛書家というのは凄い。何十万、何百万もかけて装丁を行う。こだわり方半端ではなさそう。しかし読みにくそうだ。重量がありそうで、机において読むのでなければ腕が疲れるだろう。それ以前に読むのかな?百科事典みたいに豪華そうな本が置いてある事がステータス?挿絵が美しいのはいいな。金持ちの趣味の世界を堪能することができる。文庫の歴史がルネッサンスまで遡るのには驚いた。もっと近代だと思っていた。蔵書票も楽しい。蔵書印買ったけど、蔵書票も作ろうかな。
今、キンドルとかiPadが話題だけれども、そういうときだからこそこういう豪華本を見つめ直すのもいいかもしれない。私は別にデジタル化でもいいと思う。時代の流れに乗るだけ。HDDに積むさ。キンドルは積めないようだけど。絶版本、デジタルにするの大変なの?何とかしてほしい。
不満はカラーの図がない事。こういう本だからこそ必要では? そしてあからさまにブログの転載だと分かってしまう事。はっきり言うと、特に本で読みたいという人以外はブログでいいと思う。同じ内容で図はカラーだし。私も買う前に知っていたら買わなかった。著者名、本のタイトル、ビブリオテカ グラフィカで検索すればでてくる。ただ著者は本の発行前に亡くなったようなので、ブログもいつまで残っているか分からないが。で P77の「この図書館」ってどこ?