2010年3月20日土曜日

トーヴェ・ヤンソンとガルムの世界 (青土社)

冨原眞弓著
「ガルム」という雑誌の歴史をヤンソン親子の挿絵、風刺画を交え、フィンランドの歴史とともに述べられている。

「ムーミントロールの誕生」という副題に釣られて買ってしまった。でも内容はフィンランドの歴史とガルムという雑誌の役割、関係がメイン。半分はトーヴェ・ヤンソンのお母さんの関連のお話。これはこれで面白い。フィンランドの歴史ついてまったく知らなかったし、読み物としてよくできている。けどムーミンを期待して買った身としてはちょっとガッカリ。もちろんムーミントロールの誕生に関しても書かれているし、ムーミントロールが登場する挿絵や風刺画も掲載されている。この本を読んで、ムーミンの持つ毒気の意味がちょっとだけ私にも理解できたような気がした。
  残念だったのは、図が多くて本当に素晴らしいのだが、参照が別のページというのが多くて見づらかったこと。仕方ない事かな。