2010年3月25日木曜日

新版大東京案内 上 (ちくま学芸文庫)

今和次郎 編纂
考現学の始祖が昭和初期の東京の姿を伝える。底本は昭和4年に発行されている。

 はっきりいって考現学は面白い人とつまらない人とに分かれると思うけど、どうだろう?この本は考現学とか考えずに当時の風俗のガイド本としても十分楽しめる。
 今昭和というとバブルの頃が取り上げられやすいけど、それとは全然違う東京の姿がある。医者はドクターではなくドクトル、カフェ、ダンスホールの全盛期。メイドでも店員でもない女給さん。その時代の建物の写真や広告なども掲載されている。それなりのお年の方には懐かしいのではないだろうか。
 著者は73年に亡くなられた。この本では震災前との比較して新しく変わった東京を述べられている。戦争前後、高度成長期、亡くなる前の東京をどのようにみてみえたのだろう。
 p199に米国風料理店ってあるけど、どんな料理店だろう。アメリカってハンバーガーとかホットドックのイメージが強い。