2010年3月8日月曜日

死ぬ瞬間 (中公文庫)

E・キューブラー・ロス著 鈴木晶訳
死を前にした人たちへのインタビューと考察。

 最初の方で、平和とか破壊兵器とか言う言葉が出てきて引いてしまった。これがなければ良い本だと心から思えたのだが。
 これが1969年以前に出版されているのに驚いた。周囲に理解がないのはなぜだろうと思って読んでいたが、時代を知って納得。この意思が切り開いた道に敬意を表したい。
死は誰でも訪れるものだし、考えると正直怖い。国や宗教観が違えば、ケアのやり方に違いはあるかもしれないが、必要なものだと思う。自分自身が死に臨む時、もう一度この本を読むかな。

 ただ、この著者がオカルトに走ったのが残念。どうしてそっちへ行くのかな。本を読む限りでは理知的な人という印象なのだけど。どうでもいいけど中公文庫、安い紙使ってるな。この本、e-honとセブンの通販では日本文学に分類されてた。何考えてるのやら。