大畑末吉訳
アンデルセン童話のうち16話を収録。有名なのは「親指姫」「人魚姫」「皇帝の新しい着物」か。
よくグリム童話は残酷というけど、アンデルセン童話も負けてはいない。「人魚姫」は言うに及ばず「空飛ぶトランク」とか「しっかり者の錫の兵隊」とか。訳者の語り口に哀愁が漂っているというか、原文からしてそういう雰囲気なのかわからないけど、明るさがないかな。「幸せの長靴」なんかなー。喜びの仙女も悲しみの仙女も結局両方とも天に召される事が幸福と言ってるような気が。グリム童話よりキリスト教色が強い。